トップコートとは、ベランダや屋上の防水層の表面に塗ってある塗装で、防水層を紫外線等や摩耗から守る役目を持っています。

■防水の構造

　　下地　➡　防水層　➡　トップコート　

 

防水は層状になっており、一番上に塗装されているのがトップコートです。

実は、トップコートをきちんとメンテナンスしておくと、将来的にかかる防水工事の費用を抑えられます。

なぜなら、下にある防水層の劣化を遅らせて、寿命を延ばすことができるからです。

防水層全体をやり直す工事を、先延ばしにできるのです。

防水のトップコートとは

トップコートとは、防水層の上に塗装し防水層を守るコーティングのことです。

このトップコートには主に二つの役割が存在します。

①紫外線から防水層を守る

②滑り止め、遮熱効果等の特殊効果

防水層だけでは紫外線でひび割れてしまい、雨漏りを十分に防げないため、仕上げとしてトップコートが塗装されています。

そしてこのトップコートも、何年も紫外線を浴び続けることで経年劣化で機能が低下してしまいます。

ベランダや屋上の防水機能を長持ちさせるためにはトップコートの定期的な塗り替えが必要です。

耐用年数は約３～５年程度で、この時期を過ぎたら塗り替えの目安としてください。

トップコートの種類

トップコート自体も下の防水層の工法によって使われる種類が異なります。

例えば、ウレタン防水なら、アクリルウレタン系・フッ素系のトップコート、

FRP防水ならポリエステル系、アクリルウレタン系のトップコートが使用されることが多いです。

劣化症状によるトップコート塗装の必要性

トップコートの塗り替えは経年と劣化症状により判断します。

なぜなら、建物の立地や人の出入りの状態によって傷み具合が異なるからです。

劣化症状を見れば、いま自分の家がトップコートの塗り替え時期かどうかが分かります。

代表的な劣化症状を紹介します、当てはまるものがあったら塗り替えが必要です。

 

表面の色褪せ

 

色褪せは、比較的緊急度は低い症状ですが、劣化の初期段階です。

すぐに防水層がダメージを受けることはありませんが、塗り替えの準備時期に入っています。

チョーキング

紫外線で傷み、古くなったトップコート塗膜が粉状になっています。

これも塗り替えが必要な目安です。

塗膜のひび割れ・剥がれ・膨れ

 

トップコートの剥がれやひび割れは、経年劣化や紫外線で傷み、防水層との接着力が弱まることで起こります。

この小さなヒビからも水が入り、ベランダや屋上が傷み劣化する原因となります。

この場合は、できるだけ早い塗り替えが必要となります。

トップコートと防水層のメンテナンス

トップコートは5年に一回の塗り替え周期がベストです。

なぜなら、防水工事の時期を遅らせられ、ベランダや屋上の防水機能を長持ちさせられるからです。

防水機能を長持ちさせ維持させたい方は、ぜひトップコートの定期的な塗り替えを行いましょう。

塗り替えの単価相場

トップコート塗装の費用は、既存の防水の種類によって異なります。

なぜなら、防水によってトップコートの材料等が多少異なるからです。

 

 

 

トップコート施工の流れ

トップコートの塗り替えは全部で6工程です。

一般的な戸建てのベランダであれば、工事は半日～一日で完了します。

高圧洗浄

ベランダや屋上に付着した泥や苔を除去します。

ケレン・目荒らし

 

ケレン作業、表面に細かい傷をつけ、トップコートの密着性を良くします。

はがれかかっているトップコートがあれば、手作業で除去します。

 

アセトンシンナーで油分を除去

 

油分が残っていると塗料が密着しないため、シンナーで拭いて除去をします。

プライマーを塗布する

プライマーとは、下地とトップコートとの接着剤のような役割をする塗装です。

剥がれたりしないようにきちんと塗っていきます。

トップコートを塗布する

 

トップコートを塗布する(２回目)

２回塗りをして、乾燥したら完成です。

 

傷み具合が気になったら業者に点検を依頼しよう

 

トップコートの状態が気になったら、まずは業者に点検してもらいましょう。

これは、防水専門業者や、防水の施工技術がある職人がいる会社に依頼してください。

外壁や屋根の塗装会社でもいいのでは？と思う方も多いかもしれませんが、実は塗装と防水は全く別の技術です。

そのため、外壁塗装の職人はいても、防水職人はいない・防水工事は扱っていない、という塗装会社もあるので、注意が必要なのです。

外壁塗装と一緒に行いたいときは、防水の専門家もきちんといる会社か確認してください。

また、トップコートの塗り替えに適切な時期や対処方法はプロの判断に任せるのが一番安心です。

 

 

 

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