ルーフィングの寿命・交換する時期とは!

ルーフィングの寿命・交換する時期とは!

ニューライナールーフィング施工完了画像

❶ルーフィングとは?

ルーフィングは、屋根材の下に設置する防水紙のことで、屋根材で防ぎ切れなかった雨水が、屋根の下地材に染み込んだり建物の内部に侵入したりすることを防ぐ大事な役割(二次防水)を担っています。
ルーフィングの寿命や交換時期は、使用するルーフィングの種類によって異なります。

ルーフィングの役割イラスト解説画像

以下に、主なルーフィングの種類とそれぞれの一般的な耐用年数をご紹介いたします。

❷アスファルトルーフィング

耐用年数はおおよそ10~20年
アスファルトルーフィングは、基材(原紙)にアスファルトを浸透させて製造したもので、住宅や高層ビルなど、一般的な建物に広く使われています。

アスファルトルーフィングの魅力は、アスファルトで舗装された道路と同様に止水性が高いことです。
アスファルトルーフィングの一般的な耐用年数はおおよそ10~20年です。

しかし、アスファルト特有の状態変化(温度によって柔らかくなったり硬くなったりすること)により、他の材質と比較すると耐用年数が短いとされています。
そのため、小まめなメンテナンスが必要とされています。

ルーフィングのメンテナンス時期は、その耐用年数の1年前が目安とされています。
つまり、アスファルトルーフィングの場合は、耐用年数が約20年ですので、約19年でメンテナンスの準備をしましょう。

❸改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)

耐用年数はおおよそ20~30年
改質アスファルトルーフィング(ゴムアスルーフィング)は、通常のアスファルトルーフィングに、ポリマーや天然アスファルトなどを加えることで、より性能を向上させたアスファルトルーフィングです。

そのため、改質アスファルトルーフィングは、対流動性・耐摩耗性・耐剥離性・付着性・たわみ追従性など、アスファルトルーフィングよりも高性能となります。
改質アスファルトルーフィングの耐用年数は約20年以上で、さらに高耐久のものは60年を超えるものもあります。これは通常のアスファルトルーフィングの耐用年数(約15年~20年)よりもはるかに長い耐用年数です。
そのため、費用も改質アスファルトルーフィングの方がやや高めな傾向です。

❹粘着層付きアスファルトルーフィング

耐用年数はおおよそ30年
粘着層付きアスファルトルーフィングは、改質アスファルトルーフィングの裏面を粘着層にすることで、以下の特長があります。

◆ジョイント部が一体化するため水密性が向上する
◆タッカー留め等を行う必要がないため漏水リスクを低減する
◆下地に密着することで耐風圧性が向上する

これらの特性により、粘着層付きアスファルトルーフィングは建物の屋根を雨や風から守る効果があります。
また、貼り付けをする面に粘着剤が付着しており、シールのように貼ることができるため、施工も容易です。

❺透湿防水ルーフィング

耐用年数はおおよそ50年
透湿防水ルーフィングは、特殊なシートを使用した下葺き材で、防水性と透湿性の両方を兼ね備えています。
この特性により、室内からの湿気を外へ逃がすことができ、野地板を乾燥させることが可能です。
これは結露が発生しやすい屋根断熱住宅に特におすすめです。

透湿防水ルーフィングの主な特徴は以下の通りです。

◆通気性があり、防水性に優れています。
◆野地板が濡れても速やかに乾くため、屋根の寿命を延ばします。
◆湿気を含んだ空気を排出するため、小屋裏結露を抑えます。
◆通気性があるため有害な化学物質を外に排出します。

主にプラスチック系の材料でできているため、軽量で施工性に優れています。

透湿防水ルーフィングは、アスファルトルーフィングと比べて200倍以上の透湿性を発揮します。
これにより、小屋裏に溜まった水分を効果的に屋外に排出し、野地板の乾燥状態を保つことが可能です。
ただし、初期費用が高くなるというデメリットもあります。

❻遮熱ルーフィング

耐用年数はおおよそ20~50年
遮熱ルーフィングとは、湿気を建物の外に排出する透湿性と、熱をカットする性能を持ったルーフィングです。
具体的には、夏は外部からの熱を反射し、冬は建物内部の熱を逃がしません。
そのため、外気温の影響を受けにくく、建物の冷暖房効果を高められます。

また、遮熱ルーフィングは他のルーフィングに比べて小屋裏の湿気を放出しやすいため、結露の発生や凍結、腐敗の防止が可能です。
耐久性と省エネ効果の両方に期待できるのが遮熱ルーフィングの特徴です。
これらの特性により、遮熱ルーフィングは省エネ効果が特に期待できる部材と言えます。

❼高分子系ルーフィング

耐用年数はおおよそ15~20年
高分子系ルーフィングとは、合成繊維を元にしたシートのことで、アスファルトが含まれていないのが特徴です。

具体的には、「加硫ゴム(EPDM)」や「塩ビ(PVC)」等のシートを「接着剤」「ディスク盤等で固定(機械固定)」で下地に貼り付け又は固定する工法です。
高分子系ルーフィングは、アスファルト系や改質アスファルト系ルーフィングと比較して、浸透性が高く、防水性能も優れています。

これらの特性により、高分子系ルーフィングは雨漏り防止や建物の耐久性向上に寄与します。
また、合成ゴムや合成樹脂を主原料とした成形シート、あるいはこれに異種材料を塗布、または積層したルーフィングとも言えます。
これらの特性から、高分子系ルーフィングは建築物の防水に広く用いられています。

❽不織布ルーフィング

Tajimaルーフィング(ニューライナールーフィング)画像

耐用年数はおおよそ30年

ニューライナールーフィング構成図画像

不織布ルーフィングとは、マスクと同じ不織布で改質アスファルトを挟んだルーフィングのことを指します。
原料のベースに不織布を使用しているのが特徴で、紙のベースと比べて破れにくく、耐久性が高いのがメリットです。
そのため、耐用年数は約30年とされています。

屋根のルーフィング施工画像

しかし、不織布ルーフィングのデメリットとしては、比較的高価であることが挙げられます。
これらの特性から、不織布ルーフィングは建築物の防水に広く用いられています。

具体的には、高耐久性と柔軟性を併せ持つ高耐久の下葺材として使用され、釘回りをしっかりと締め込み、雨水の浸入を防ぎます。
これらの特性により、不織布ルーフィングは建物の耐久性向上に寄与します。

不織布ルーフィングの使用により、快適な生活環境の実現に寄与します。
ルーフィングの耐用年数が短いと、屋根の寿命を左右する可能性があります。

そのため、ルーフィングの耐用年数が経過したら、それが交換の時期となります。
ただし、周辺環境や気候、災害などにより、耐用年数より早く劣化が進むこともあります。

そのため、定期的なメンテナンスと点検が重要となります。
また、ルーフィングのメンテナンス時期は、その耐用年数の1年前が目安とされています。

ルーフィングの選択は、屋根材の耐用年数や予算、耐久性、環境などを考慮して行うことが推奨されます。
ルーフィングの交換は、新しい屋根材の耐用年数を考慮したうえで、屋根材の耐用年数より長期耐用年数の物を選定しましょう!

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